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2025.12.25

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エクイティファイナンスのメリットは?資金調達前に知るべきリスクについて

M&Aを成功に導くためには、適切な資金調達方法を選択することが重要です。M&Aを実施すると手元の資金が急激に減少する可能性があり、M&A後の資金繰りが厳しくなることも少なくありません。そこで今回は、企業の財務リスクを抑えつつ成長を加速させる資金調達方法であるエクイティファイナンスについて、そのメリットとリスクを解説します。

エクイティファイナンスとは?

M&Aの主な資金調達方法には、エクイティファイナンスとデッドファイナンスがあります。

エクイティファイナンスとデッドファイナンスの違い

エクイティファイナンスとは、企業が新しく株式を発行し、投資家から資金を調達する方法です。投資家はその企業の株主となり、出資額に応じた所有権を持つことになります。一方、デッドファイナンスは、銀行などの金融機関からお金を借りる方法です。デットファイナンスでは、借りたお金は利子をつけて返済する必要がありますが、エクイティファイナンスで得た資金は返済義務がありません。

エクイティファイナンスの種類

エクイティファイナンスには、公募増資や第三者割当増資、そして株主割当増資といった手法があります。不特定多数の投資家から広く資金を募る公募増資は、一度に多額の資金を調達するのに適していると言えるでしょう。第三者割当増資は、特定の第三者に新株を割り当てる手法ですが、スピーディーな資金調達が必要な時、取引先や事業会社など特定のパートナーとの関係を強化したい時などに選ばれる手法です。株主割当増資は、既存の株主に対し、持ち株比率に応じて新株を割り当てる手法で、既存株主の経営権や持ち株比率を維持したい場合に適しています。

エクイティファイナンスが選択される状況は?

M&Aでエクイティファイナンスが適した状況は、以下の通りです。

1.多額の資金が必要な時

M&Aの規模が大きく、デットファイナンスだけでは賄いきれない場合には、株式の発行によるエクイティファイナンスが有力な選択肢となります。

2.レバレッジリスクを避けたい時

買収後は、システム統合費用をはじめ、オフィスや工場などの移転費用・閉鎖費用など、PMIのために多額のコストが発生する場合があります。しかし、エクイティファイナンスは負債ではないため、買収後のキャッシュフローの負担を軽減して経営の柔軟性を高めることが可能です。

3.成長投資を加速したい時

株式発行によって得た資金は返済義務がないため、買収した企業の成長に必要な設備投資や研究開発に自由に充てることができます。これにより、シナジー効果を早期に実現しやすくなります。

4.既存株主との関係を重視する時

エクイティファイナンスの中でも株主割当増資は、既存株主の利益を保護し、安定した株主構成を維持したい場合に有効な選択肢となり得ます。また、買収先の株主を自社の株主として取り込むことで、友好な関係を築くことも可能です。

5.信用力の低い企業の場合

銀行などの金融機関からの融資が困難な場合には、エクイティファイナンスが主要な資金調達手段となります。

エクイティファイナンスのメリットは?

エクイティファイナンスにはメリットがある一方で、無視できないデメリットも存在します。

エクイティファイナンスのメリット

資金調達方法にエクイティファイナンスを選択すると、M&A後に予期せぬコストが発生した場合でも返済の負担がないので、柔軟に対応できます。また、エクイティファイナンスによって企業の自己資本が増加すると、財務体質が強化でき、金融機関や取引先からの信用度が向上して新たな融資を受けやすくなるのもメリットです。

エクイティファイナンスのリスクについて

エクイティファイナンスで新株を発行して新たな株主を迎えると、既存株主の持ち株比率が低下し、経営に対する議決権や影響力が弱まる可能性があります。特に、特定の投資家が多くの株式を取得した場合、経営の自由度が制限されたり、将来的に経営方針について意見の対立が生じたりするリスクがあります。また、市場に流通する株式数が増加することで、1株あたりの価値が下がり、株価が下落するリスクも。株価の急落は、既存株主の信頼を損なうことにつながるでしょう。さらに、法的な義務ではないものの、投資家は配当を期待するため、将来的に利益の一部を配当として還元する必要が生じ、企業の内部留保や再投資に回せる資金が減る可能性があります。

まとめ

エクイティファイナンスを選ぶことで、M&Aに必要な多額の資金を調達することが可能です。しかし、エクイティファイナンスにはメリットばかりでなく、経営権が希薄化したり、株価が下落したりするリスクがあります。最適な資金調達方法は、企業の状況やM&Aの目的によって異なるため、慎重に比較検討することが重要です。

 

最後に

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