2026.02.15
M&Aコラム
一時停止か売却か?休眠とM&Aを分ける判断基準について
事業に行き詰まった際、休眠で再起を図るか、M&Aで第三者に事業を承継させるかを選ぶのは、経営者にとって極めて重い決断です。どちらの選択肢も再起の可能性を含んでいますが、手続きの煩雑さや得られる結果が大きく異なります。そこで本記事では、休眠とM&Aを分ける重要判断基準を明確化し、将来のリスクを回避する方法をご紹介します。
休眠とM&Aの選択が分かれる判断基準とは?
休眠とM&Aのどちらを選択すべきかは、主に以下の3つの要素と経営者の意向によって決まります。
事業再開の可能性と意欲
事業の岐路に立ち、経営者が再起を図るならば、一時的な体調不良や外部環境の好転が見込める場合に休眠が適しています。しかし、再開の意向がなく、既存事業に限界を感じて早期に資金化したい、あるいは引退を検討している場合などにはM&Aが適切です。特に、再開の可能性が低いにもかかわらず安易に休眠を選ぶと、維持コストとみなし解散という法的リスクだけが残るため、経営者は再開意欲と会社の将来価値を明確に判断し、最適な道を選択する必要があります。
会社が保有する資産と価値
M&Aは売却益を得るための選択肢であり、会社に買い手が魅力的と感じる価値があるかどうかが決定的な基準です。M&A向きの価値としては、建設業許可など事業に必須の特殊な許可や帳簿に載らないノウハウ、顧客リストやブランド名といった簿外資産、買い手側の節税メリットとなる多額の繰越欠損金、そして市場価値の高い不動産・設備が挙げられます。一方、将来の事業再開を念頭に休眠を選ぶ場合、再取得に手間がかかる許認可を維持できる点に最大の価値があります。売却価値を冷静に評価するなら、休眠とM&Aどちらがふさわしいかを選択できるでしょう。
会社の負債と財務状況
財務状況において、負債が少なく維持費を支払える資金力がある場合は休眠が適しています。一方、負債が多くともそれを上回る魅力的な資産や事業があり、採算が合う見込みがある場合や、財務悪化前に経営者の個人保証を解除したい場合はM&Aが有効です。特に注意すべきなのは、深刻な債務超過や債権者トラブルがある場合だと言えます。安易な休眠は法的整理を遅らせるリスクがあるため、この状況では廃業、またはM&A専門家への早期相談を速やかに選択する必要があります。
休眠のメリットとデメリットは?
休眠のメリットとデメリットを知っておくなら、選択を迫られた時の判断材料となるでしょう。
会社の休眠が持つメリット
会社の休眠を選択する最大のメリットは、法人格を維持できる点にあります。これにより、商号や許認可、これまでの社歴を温存したまま将来の事業再開に備えることが可能です。また、事業活動を停止するため、消費税などの納税が不要となり、事業の維持コストを大幅に削減できます。さらに、税務署や自治体への届出のみで済むため、廃業やM&Aと比べると比較的簡便に手続きを完了できるという利点もあります。
会社の休眠のデメリット
休眠の最大のリスクとしては、最後の役員変更登記から12年放置すると法務局により、みなし解散として強制解散されることです。これを避けるには、任期が来たら登記を行わなければなりません。また、事業活動がなくても法人住民税の均等割の支払い義務が残り、登記懈怠や確定申告を怠ると罰金が科されたり、再開時に有利な青色申告の承認が取り消されたりするデメリットが生じます。
M&Aのメリットとデメリットは?
ここでは、M&Aの主なメリットとデメリットをご紹介します。
M&Aを実施するメリット
M&Aを実施する主なメリットとして、リタイア資金や新たな挑戦の資金に充てられる創業者利潤の獲得が挙げられます。また、多くのケースで経営者の個人保証が解除され、負債リスクから解放されます。そして、事業を存続させることで、従業員の雇用や取引先との関係、築き上げた事業そのものを後継者に託すことが可能となります。
M&Aのデメリット
M&Aで最も注意すべきは、過去の隠れた債務や法的問題がM&A後に発覚し、損害賠償を請求される簿外債務リスクです。これは、事前のデューデリジェンスと契約書における表明保証の整備で回避できます。また、買い手探しや交渉で手続きが長期化し費用がかさむことや、交渉過程で秘密情報が漏洩するリスクもあります。さらに、会社の客観的価値が低い場合は、希望価格での売却が難しいことも覚悟しておかなければなりません。
まとめ
会社にとって最適な選択を行うことは、経営者の重要な仕事です。休眠するか、M&Aをするか悩む場合には、速やかに専門家に相談し、会社の価値と将来のリスクを客観的に評価してもらいましょう。
最後に
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