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2025.09.14

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デューデリジェンス不足でM&Aが失敗?事例をご紹介

M&Aの失敗要因は様々ですが、デューデリジェンス不足が原因で失敗に終わる場合もしばしば。M&A成功のカギとなるデューデリジェンスですが、十分に調査しないままM&Aを実施すると、残念な結果になる可能性があります。今回は、デューデリジェンス不足が招いた、M&Aの失敗事例をご紹介します。

デューデリジェンス不足によるM&A失敗の主な要因

デューデリジェンスでは、買収対象企業の財務状況、法務リスク、事業内容などを詳細に調査し、潜在的なリスクを洗い出すことが不可欠です。ここでは、デューデリジェンスの目的と、デューデリジェンス不足がもたらす不利益についてまとめてみました。

  • デューデリジェンスの目的
    デューデリジェンスは、基本合意契約の締結後、最終譲渡契約の締結前に行われるのが一般的です。デューデリジェンスを実施することにより、簿外債務、訴訟、法務上の問題といった取引対象に潜む潜在的なリスクを洗い出すことが可能になります。また、取引対象の財務状況、事業内容、将来性などを分析し、適正な価値を評価することも、デューデリジェンスを行う目的として挙げられます。デューデリジェンスには多大な費用が掛かる場合がありますが、最終的な取引条件を決定するための重要な判断材料となるため、M&Aには欠かせないプロセスです。
  • デューデリジェンスが不十分だと?
    デューデリジェンス不足により、貸借対照表に記載されていない債務や将来発生する可能性のある債務を見落とし、買収後に多額の損失を被る可能性があります。また、訴訟や契約上の問題、知的財産権の侵害といった法務上のリスクを見落とすと、買収後に大きなトラブルに発展する可能性も。デューデリジェンス不足で組織・人事リスクを見落としがある場合、買収後の統合プロセスを円滑に進められないかもしれません。さらに、市場の変化や競合の動向、技術革新など、事業環境の変化を見落とすと、買収後に事業が低迷する可能性があります。

デューデリジェンス不足で失敗したM&Aの事例

M&Aにおけるデューデリジェンス不足は、M&Aの失敗要因として非常に大きな割合を占めます。ここでは、具体的な失敗事例についてご紹介します。

  • 第一三共によるランバクシー・ラボラトリーズのM&A2008年、日本の大手製薬会社である第一三共は、ジェネリック医薬品事業の拡大と新興国市場への足掛かりを築くため、インドの後発医薬品メーカーであるランバクシーを約4,900億円で買収しました。ところが、ランバクシーの品質管理問題が発覚しました。これにより、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、ランバクシーの製品に対して輸入禁止措置を発動し、企業の業績に深刻な打撃を与えました。  第一三共は、ランバクシーの品質改善のために多大な時間とコストを費やしましたが、状況は改善されず巨額の損失を計上する結果に。2014年には、第一三共はランバクシーをサン・ファーマシューティカル・インダストリーズに売却し、インド事業から事実上撤退しました。このM&Aの失敗は、一部では、買収前に十分なデューデリジェンスが行われていなかったことが要因と指摘されています。
  • 東芝によるウェスチングハウスのM&A
    2006年、東芝は原子力発電事業の拡大を目指し、アメリカの原子力発電会社であるウェスチングハウス・エレクトリック・カンパニーを約6,600億円で買収しました。ところがその後、2011年の福島第一原子力発電所事故により、原子力発電市場は急速に縮小することに。また、買収後にウェスチングハウスの巨額損失が発覚し、東芝の財務状況は大きく悪化しました。東芝は、2018年にウェスチングハウスをブルックフィールド・ビジネス・パートナーズに売却。このM&A失敗は、デューデリジェンス不足だけが招いた結果ではありませんが、リスク評価の甘さも一因となっています。

まとめ

M&Aでは様々なリスクや課題が発生する可能性があります。しかし、事前にそれらを把握できれば、買い手は適切な対策を講じたり、適正な価格で交渉したりすることが可能です。デューデリジェンスには費用や時間がかかりますが、M&Aを成功に導くためにも、十分な調査を行うようにしましょう。

最後に

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