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2024.03.09

M&Aコラム

デューデリジェンスの重要性について

デューデリジェンスの重要性について
M&Aを成功に導くには、デューデリジェンス(DD)が欠かせません。デューデリジェンス は、買い手である譲受企業だけではなく、売り手である譲渡企業にとっても大切なプロセスです。この記事では、M&Aにおけるデューデリジェンスの重要性についてご紹介します。

1. M&Aのデューデリジェンスとは何か?

M&Aのデューデリジェンスは、買い手の譲受企業が譲渡対象企業の財務や法務、経営状況やIT環境などに関する詳細な調査のことです。買収監査とも呼ばれており、開示された資料の情報理解や分析に専門的な知識が求められるため、公認会計士や税理士などの専門家が行います。

1-1. デューデリジェンスの種類

M&Aのデューデリジェンスには、買収対象企業のビジネスモデル、市場環境、競争状況などを詳細に調査する事業デューデリジェンスがあります。そのほか、買収対象企業の財務状況を調べる財務デューデリジェンス、法的な問題を調査する法務デューデリジェンス、税務状況を調べる税務デューデリジェンス、そして情報システムを調査するITデューデリジェンスがあります。さらに、 組織文化や人事などを把握するために行われる人事デューデリジェンスを行うことも大切です。ほかにも、M&Aのデューデリジェンスには環境デューデリジェンス、知的財産デューデリジェンス、不動産デューデリジェンスなどが挙げられます。これらは密接に関連しており、全体像を把握するためには、さまざまなデューデリジェンスの結果を総合的に考慮する必要があります。

2. M&Aのデューデリジェンスの目的

M&Aのデューデリジェンの主の目的は、以下の4つです。

  • 価格の交渉・決断のための情報収集
  • 注意リスクの評価・管理
  • 利害関係者への説明責任の履行
  • 経営統合の事前調査

これらの目的を達成するために、デューデリジェンスでは対象企業の諸表や帳簿、契約書などの資料を詳細に調査します。

2-1. 価格の交渉・決断のための情報収集

M&Aのデューデリジェンスの最も重要な目的の一つは、入札価格の交渉・決定のための情報収集です。買手企業は対象企業の状況を詳細に把握し、その上で適切な価格を決定します。

2-2. 注意リスクの評価・管理

M&Aのデューデリジェンスは、リスクの評価・管理も目的とします。買い手である譲受企業は、買取対象企業のリスクを認識し、その影響を評価します。もしもデューデリジェンスの結果、リスクが高いと判断された場合には、価格の見直しやM&Aの取引中止になる場合もあります。

2-3. 利害関係者への説明責任の履行

M&Aのデューデリジェンスは、利害関係者への説明責任のためにも行われます。M&Aは、企業の経営者だけでなく、株主や従業員、取引先など、多くの関係者に影響を与えます。そのため、M&Aの実施にはその根拠や影響について、関係者に対して適切に説明する必要があります。デューデリジェンスの結果は、M&Aが必要であることを説明するための根拠となります。

2-4. 経営統合の事前調査

M&Aのデューデリジェンスは、経営統合の事前調査のために行われます。M&Aでは、M&Aを行った後の経営統合が重要です。デューデリジェンスを行うことで、経営統合後の戦略を検討できます。

3. M&Aのデューデリジェンスの流れ

一般的に、M&Aのデューデリジェンスは、以下のステップで進みます。

専門家の選定
スコープの設定
資料の収集
調査の実施
レポートの作成
フィードバックの収集

 

これらのステップは、デューデリジェンの品質を確保するために重要です。ただし、各ステップの具体的な内容や進め方は、M&Aの状況や対象的な企業の特性によって変わることがあります。

3-1. 専門家の選定

M&Aのデューデリジェンスの最初のステップは、専門家の選定です。公認会計士や税理士などの専門家がデューデリジェンスを行います。専門家の選定は、M&Aの成功に大きく影響します。デューデリジェンスを行う専門家は、対象企業の情報を正確に、適切な評価を行う能力が求められます。

3-2. スコープの設定

デューデリジェンのスコープを設定します。スコープとは、デューデリジェンスで調査する項目や範囲のことを向きます。スコープは、進行の目的や対象企業の特性により設定されます。スコープを設定することで、デューデリジェンスの結果の効率性と品質を確保します。また、スコープは、デューデリジェンスの効果を評価する基準ともなります。

3-3. 資料の収集

デューデリジェンスの3つ目のステップは、資料の収集です。資料の収集は、対象企業から提供される諸表や契約書などの公式文書、そして関係者からのインタビューやヒアリングなど、さまざまな情報から行われます。資料の収集は、デューデリジェンスの結果の品質を確保するために重要です。資料が不足していると、デューデリジェンスが不完全になり、誤った判断をする可能性があります。

3-4. 調査の実施

資料の収集が終了すると、実際の調査が始まります。調査では、収集した資料をもとに、買取対象企業の状況やリスクを評価します。専門家は、自身の知識と経験を相談して、対象企業の情報を分析し、その意味や影響を評価します。調査は一般的には専門家が行いますが、専門家だけでなく、買い手である譲受企業も自ら参加することが重要です。

3-5. レポートの作成

調査が終了すると、その結果をまとめたレポートが作成されます。レポートは、デューデリジェンスの結果を詳細に記述したもので、M&Aを行う意思決定の根拠となります。レポート作成では、調査結果を正確に伝えるための明白な表現や、読者が理解しやすい構成が求められます。

3-6. フィードバックの収集

レポートが作成されると、フィードバックの収集が行われます。フィードバックは、レポートの品質を確認し、必要に応じて改善するために重要です。フィードバックを元に、レポートは必要に応じて修正され、最終的な形に仕上げられます。

4. M&Aのデューデリジェンスの重要性

M&Aのデューデリジェンスは、M&Aの成功にとって非常に重要なプロセスです。デューデリジェンスを適切に行うことで、次のようなメリットが得られます。

適切な価格の決定
リスクの管理
利害関係者への説明根拠の獲得
経営統合の進行

それぞれの注意事項について、詳しく見ていきましょう。

4-1. 適切な価格の決定

デューデリジェンスを行うことで、買取対象企業の真の状況を把握し、適切な価格を決定することが可能になります。デューデリジェンスが行われない場合、買い手である譲受企業は慎重な情報に基づいて価格を決定することになり、過大評価や過小評価のリスクが考えられます。

4-2. リスクの管理

M&Aを成功に導くには、リスク管理が必要です。その点、デューデリジェンスを行うことで、買取対象企業のリスクを評価し、リスクに対して対策を立てることができます。デューデリジェンスが行われない場合、未知のリスクが発生する可能性があり、M&A後に大きな損失を被る可能性があります。

4-3. 利害関係者への説明根拠の獲得

M&Aは、株主や社員、取引先に不安を与えるかもしれません。しかし、事前にデューデリジェンスを行うことにより、 M&Aの影響を受ける関係者に対して、なぜM&Aが必要であるかを説明するのに役立ちます。また、デューデリジェンスを行うことで、M&Aの適切性や評価性を示すことができ、利害関係者から収益を獲得できます。

4-4. 経営統合の進行

デューデリジェンスを行い、買取対象企業の経営や業務の詳細を把握することで、経営統合の計画を立てやすくなります。デューデリジェンスが行われない場合、企業の経営や業務について理解不足の状態であるため、M&A後の経営統合が思うように進まない可能性があります。

5. まとめ

M&Aのデューデリジェンスは、M&Aの成功にとって非常に重要なプロセスです。デューデリジェンスを適切に行うことで、適切な価格の決定、リスクの管理、利害関係者への説明根拠の獲得、経営統合の進行といったメリットが得られます。デューデリジェンスを成功させるためには、専門家の選定、スコープの設定、資料の収集、調査の実施、レポートの作成、フィードバックの収集といったポイントを押さえることが重要です。

最後に

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